2021-01-01から1年間の記事一覧
「クーリスマスが今年もやーって来る~♪」 12月17日。大学からの帰り道。 すれ違った子どもが独特なメロディーを口ずさんでいるのを耳にして、来週がクリスマスの日だと気づかされた。 今年もあと一週間で終わりか。ずっと大学で卒業研究してたから、全然気…
ガタッ! ……ん、どうやら居眠りをしていたようだ。 ルーシーが出て行ってからどれくらい時間が経ったのだろう。 そうだ、スマートフォンの充電をしていたんだ。電池はどれくらいまで溜まったかな。 おー、フルチャージになっている! 時間はちょうど12時ーー…
「Oh! ちょうどいい時間です! さあ、行きましょう、マサーヤ! イベントは二階です!」 ルーシーは出入口のすぐそばの壁にある掛時計を指しながら、俺に呼びかけた。 九時から図書館で開催されるイベント。そのイベントに出るため、ルーシーは十分猶予をも…
ピヨピヨ、ピヨピヨピヨ。 ん、もう朝か。あーあ、良く寝た。公園の木陰で寝れるかどうか少し不安だったが、心配する必要はなかったようだ。 両腕の火傷の痛みはまだ治っていない。それもそうだ。ろくに食事もしていない状態で、数時間の休んだところで治る…
せっかく良い宿を見つけたと思ったのに、あんなことになるとは夢にも思わなかった。 家が燃えるなんて予想できるわけがないじゃないか。この世界を作ったやつは本当にどうかしているな。 はあ、ショックだ。せっかく苦労して見つけた家が一日もせずに亡くな…
メラメラ、メラメラ。 目が覚めた。一度寝たら八時間は目を覚まさないというこの俺が!? 一体どうしたわけか……。 うーん、なんか体が異常に熱い……? 季節は夏だし、夜も半袖くらいがちょうどいいと思っていたが、これはいくらなんでも熱すぎる。サウナかな…
「Please get up.」 ん。なんだもう朝か。ああよく寝た。 「Please get up. It's closing time.」 ん、英語? なんて言った? …………あっそうだ、ここ市立図書館の中だった。実家のベッドだと思ってたわ。 頭が覚醒して視界が明瞭になった。 おや、目の前に若…
公園を後にしてから十五分ほど経った。 いまだに安心して休める場所を見つけることができていない。もうそろそろ体力が限界に近づいている。 直感で今まで進んできたが、休憩所なるものが全然見つからない。高いビルがちらほら散見されるが、どのビルもどこ…
[始まりの町に到着しました] お、結構早かったな。一回まばたきしただけで、もう始まりの町に着いた。 それはそうとして、ここが始まりの町か。それじゃ、見て回ろう。 俺は今、どうやら道路の真ん中に立っているようだ。道路の真ん中。 ブーブー!!! うわ…
「*** ********」 ん、なんだか騒がしいな。邪魔しないでくれ。 「*** *********」 ああもうしつこい。いいからほっといてくれ。 「*** はやく起きなさい!」 うるせーなー。もう少しだけ寝かせてくれよ。 バッ! 「なっ!? まぶ…