⚔おちこぼれ勇者のたわいない冒険記⚔

日常風景や生活の知恵をゆるーく語ります

2021-01-01から1年間の記事一覧

とある理系大学生のクリスマス事情

「クーリスマスが今年もやーって来る~♪」 12月17日。大学からの帰り道。 すれ違った子どもが独特なメロディーを口ずさんでいるのを耳にして、来週がクリスマスの日だと気づかされた。 今年もあと一週間で終わりか。ずっと大学で卒業研究してたから、全然気…

第九話 暇つぶし

ガタッ! ……ん、どうやら居眠りをしていたようだ。 ルーシーが出て行ってからどれくらい時間が経ったのだろう。 そうだ、スマートフォンの充電をしていたんだ。電池はどれくらいまで溜まったかな。 おー、フルチャージになっている! 時間はちょうど12時ーー…

第八話 図書館にて

「Oh! ちょうどいい時間です! さあ、行きましょう、マサーヤ! イベントは二階です!」 ルーシーは出入口のすぐそばの壁にある掛時計を指しながら、俺に呼びかけた。 九時から図書館で開催されるイベント。そのイベントに出るため、ルーシーは十分猶予をも…

第七話  第一町人再び!

ピヨピヨ、ピヨピヨピヨ。 ん、もう朝か。あーあ、良く寝た。公園の木陰で寝れるかどうか少し不安だったが、心配する必要はなかったようだ。 両腕の火傷の痛みはまだ治っていない。それもそうだ。ろくに食事もしていない状態で、数時間の休んだところで治る…

第六話 応急処置

せっかく良い宿を見つけたと思ったのに、あんなことになるとは夢にも思わなかった。 家が燃えるなんて予想できるわけがないじゃないか。この世界を作ったやつは本当にどうかしているな。 はあ、ショックだ。せっかく苦労して見つけた家が一日もせずに亡くな…

第五話 緊急脱出!!!

メラメラ、メラメラ。 目が覚めた。一度寝たら八時間は目を覚まさないというこの俺が!? 一体どうしたわけか……。 うーん、なんか体が異常に熱い……? 季節は夏だし、夜も半袖くらいがちょうどいいと思っていたが、これはいくらなんでも熱すぎる。サウナかな…

第四話 No Money, No Life

「Please get up.」 ん。なんだもう朝か。ああよく寝た。 「Please get up. It's closing time.」 ん、英語? なんて言った? …………あっそうだ、ここ市立図書館の中だった。実家のベッドだと思ってたわ。 頭が覚醒して視界が明瞭になった。 おや、目の前に若…

第三話 休憩所はどこだ

公園を後にしてから十五分ほど経った。 いまだに安心して休める場所を見つけることができていない。もうそろそろ体力が限界に近づいている。 直感で今まで進んできたが、休憩所なるものが全然見つからない。高いビルがちらほら散見されるが、どのビルもどこ…

第二話 始まりの町は災難だらけ

[始まりの町に到着しました] お、結構早かったな。一回まばたきしただけで、もう始まりの町に着いた。 それはそうとして、ここが始まりの町か。それじゃ、見て回ろう。 俺は今、どうやら道路の真ん中に立っているようだ。道路の真ん中。 ブーブー!!! うわ…

第一話 チュートリアルは楽しいけどちょっとめんどくさい

「*** ********」 ん、なんだか騒がしいな。邪魔しないでくれ。 「*** *********」 ああもうしつこい。いいからほっといてくれ。 「*** はやく起きなさい!」 うるせーなー。もう少しだけ寝かせてくれよ。 バッ! 「なっ!? まぶ…